遺産分割協議は相続人全員が一堂に会して行う必要がありますか？

遺産分割協議は相続人全員で行う必要があります。

相続人の誰か一人でも遺産分割協議に参加しておらず、遺産分割協議書に押印がなければ、その遺産分割協議書は無効なものとなります。

しかし、遺産分割協議は相続人全員が同じ場所に集まってする必要はありません。

相続人全員が近くに住んでいるということは珍しく、仕事の都合や結婚などで、地方にバラバラに住んでいるという場合も多々あるかと思います。

そのような場合には、電話やメール等で意見をまとめて、相続人それぞれが遺産分割協議書に押印します。
遺産分割協議書への押印方法としては、次の２つの方法があります。

① 遺産分割協議書を１通作成し、その１通に相続人全員が持ち回り（郵送等）で順々に実印を押印していく方法

② 相続人の数だけ遺産分割協議書（正確には「遺産分割証明書」と言います。）を作成し、それを郵送等で送って実印を押印する方法

上記２つの方法によれば、相続人全員が同じ場所に集まって遺産分割協議をしなくても大丈夫です。

もちろん、相続人全員が一堂に会して遺産分割協議をして行えるのであればそれに越したことはありません。
全員が同じ場所で話し合えば意見のすれ違い等のトラブルも起きにくくなると思います。