エンディングノートに書いた遺言は有効ですか？

遺言書としての要件を満たしていれば有効かと思います。

最近では「終活」という言葉がテレビ等で取り上げられるようになりました。
その中でエンディングノートというものも注目されるようになりました。

エンディングノートとは、自分の終末期に備えて、自分の希望や想いを書き記したものです。
残された家族はこれを参考にしながら、相続手続き（葬式等）を行うことができるので、家族にとっては非常に助かるものとなります。

そんな中、ある依頼者の方から「エンディングノートを遺言書として使えますか？」というご質問がありました。

遺言書としては主に、自筆証書遺言と公正証書遺言があります（秘密証書遺言もありますが、ほとんど利用されません。）。
公正証書遺言は最終的には公証役場で作成するものなので、エンディングノートを遺言書として使えるとしたら自筆証書遺言の場合でしょう。

自筆証書遺言は自己完結できる遺言です。
簡単に言えば、自分で書いて自分で保管しておけばいいわけです。

自筆証書遺言の法的な要件としては次のように定められています。

遺言者が、その全文、日付及び氏名を自書し、これに印を押したもの

つまり、この要件を満たしていれば、エンディングノートも遺言書として使うことも可能です。
しかし、エンディングノートと遺言書はあくまで別物なので、遺言書は遺言書でしっかりと作成することをおすすめします。